一般財団法人 全国落花生協会

節分の豆まきと落花生

節分の鬼をはらう行事のルーツは、宮廷行事の「追儺」(ついな。「鬼やらい」ともいう)です。中国の「大儺」という風習が伝わったもので、日本でも昔は大儺と呼ばれており、700年ごろから行われていました。大儺のうち、「鬼やらい」にあたる行事は、12月の晦日に行われていたそうです。追儺と節分は本来、別の行事でしたが、かつての旧暦では12月の晦日と立春前日の節分は年と季節が変わる大きな節目であり、時期が近かったこともあって、宮廷文化が廃れるにつれ、追儺は節分の行事になり、江戸時代には完全に一つになりました。恵方へ豆をまいて悪鬼をはらう風習が成立したのは13世紀末~15世紀初めのことで、15世紀半ばには民間でも行われ、「鬼は外、福は内」と唱えていたそうです。

節分に豆をまくのは穢れや災厄をはらうためですが、なぜ大豆なのかは定かではありません。昔、大豆が厄落としや様々な病気に対する呪術に用いられてきたことも関係があるのではといわれています。

節分の豆まきには、今でも一般的に大豆が使われますが、北海道、東北、新潟県や宮崎県などでは落花生が使われます。いくつかの調査・研究によると、これらの地域でも昔は大豆をまいていたとのことで、最も早く落花生をまくようになったのは北海道で、1950年代からだといわれています。なぜ落花生をまくようになったのか、はっきりとしたことはわかりませんが、一般的には、殻付き落花生はまいた後に拾って食べても清潔だということ。煎った大豆よりおいしいことなどが理由として挙げられています。

豆まきに落花生、試してみてはいかがでしょうか。殻付き落花生を力いっぱい投げて、元気に厄払いをしてください。

参考:飯島吉晴「節分と節句の民俗」(天理大学考古学・民俗学研究室紀要)

小さなお子さんの「誤えん」に注意!

節分の時期は、小さなお子さんが豆類をのどに詰まらせる事故 (誤えん)が多発する傾向にあります。5歳以下のお子さんには食べさせてはいけません。豆まきを行なう際は、保護者付き添いのもと、注意して行ってください。

下記のリンクより、 消費者庁のホームページもご覧ください

https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/caution/caution_047/

自宅でつくることができる鬼のお面をご用意しました。以下よりダウンロードし、子どもたちと楽しく手づくりしてみてください。節分用のポスターもご活用ください。

過去に募集した「落花生の思い出・エピソード」から、節分に関するものをご紹介します。落花生をまいて食べた楽しい思い出が綴られています。

落花生の思い出・エピソードPDF